1年間空白だった「とよなか男女共同参画センターすてっぷ」の新館長が決まりました、と、職員さんから電話があった。先週開かれた理事会で承認され、決定したそうである。
ふぅーん、そうきたかぁ、というのが感想である。ふぅーんの中身は2つ。
(1)新館長が男性であること
(2)彼が、三井マリ子さんの裁判を支援する会の「呼びかけ人」に名を連ねている1人であること
である。
新館長は、メンズリブの活動を初期からずっと続けてきた中村彰さんだそうである。京都新聞記者をやめたあと、さまざまな講座の講師、大学の非常勤講師などをつとめている方だ。「メンズリブ研究会」には2人の中村さんがいたので、私は、年下の中村正立命館教授を「正ちゃん」、新館長を「彰さん」と、名前で呼んでいる。といっても、彰さんとはほとんどおつきあいはない(正ちゃんは、私が紹介者になって講師をお願いしたり、ご自宅を訪問したり、したことがある)。
ふぅーん その(1)
今年に入って、すてっぷ理事のお1人とたまたま遭遇したとき、「まだ館長は決まらないのですか?」と質問した。「候補に挙がった方は複数あるが、決定には至っていない」との返答だった。
ここからは私の想像だが、館長選びはたぶん「女性」を念頭に置いて始まったはずだ。ただ、関西で女性問題に関わってきた人の多くは、三井裁判の支援者であったり、桂さんの研究会仲間や知人友人だったりすると思われるので、あえて「火中の栗を拾う」立場に立とうという人が出てこなかったのではないだろうか。男性に範囲を広げることで、彰さん(すてっぷとのかかわりもある)が候補に挙がったのだな、と。
男女共同参画施設なのだから、館長が男性であっても問題はない。とりわけ、従来の「男らしさ」を問い直す活動を続けてきた(現在も活動中)人という意味では、適任でないことはない(笑)。ただ彰さんはジャーナリスト出身なので、事務局長的仕事(かつては豊中市職員が担当していた)をこなすのは難しい。センターの看板&企画を主に担当することになるのだろうが、そういう意味では、三井さんの果たしていた任務に近い。
ふぅーん その(2)
裁判の支援者を館長に据える裏にはどのようなかけひき(?)があったのだろう。彰さんはいかなる経緯と立場/判断で、館長を引き受けたのだろう。この点に関してはちょっと意外だったので、次回の評議会(5月ごろ?)ではぜひ確認したいものだ。
* * *
それどころではない(かもしれない)話=すてっぷが現在の半分のスペースに?!
前回の評議会でびっくりしたことがあった。豊中市の行財政改革のため、豊中市が賃借していたビルや土地を所有者に返還することが決まり、それに伴って施設の移動・統合などが行われるという。その一環として、とよなか国際交流センターが、すてっぷの6階部分に引っ越してくるというのだ。
数年前、(財)とよなか国際交流協会と(財)とよなか男女共同参画推進財団を合併させて一つにする、という案が浮上したことがあった。その「説明会」には私も参加し、異質な2組織の合併に異を唱えた。
今回の「決定」は、当時の圧倒的な批判を受けて、財団組織は別々のまま、「施設の有効利用」のために、国際交流センターを移転させるのだという。議会に諮ったのではなく、財政再建プランの一環として行政サイドで決めたことで、これから、関係各所で説明会を開始する、と。
すてっぷ職員の方々に「相談はあったのですか?」と質問すると、揃って首を横に振り、「寝耳に水でした」と。どうして抵抗しないのか、と重ねて問うたところ、「(賃借施設や土地の返却、施設の移動・統合によって)6000万円の経費削減になると言われると、それだけのお金を出せるわけでもない我々としては何も言えない…」と。
うーん。ハシモト知事出現によって大阪府の施設に対してはこれから「大ナタ」が振るわれることになるわけだが、豊中市はとっくにそれを「先取り」していたというわけか。計画によれば、移転の実施時期は2年後が予定されている。
都市計画や自治に関して私はまったく無知なのでものの言いようがないが、個別の運動体や財団やNPO、NGOが、それぞれの主張をバラバラに展開しているだけではどうしようもない時代がきていることだけは分かる。とどのつまりは、「人口減少のみならず、経済力も国際的影響力も弱まり続けるであろうことは間違いない日本国の『おだやかな衰え方(?)』、そして、その中で『おだやかに生き続ける』ための自治のあり方」を全体として提起していかなければならないのだ。
そのような「大きな枠組みで時代をとらえて今後のあり方を提起する」仕事の中心は、私たちより数世代下の若い人たちに担ってほしいなー。
ふぅーん、そうきたかぁ、というのが感想である。ふぅーんの中身は2つ。
(1)新館長が男性であること
(2)彼が、三井マリ子さんの裁判を支援する会の「呼びかけ人」に名を連ねている1人であること
である。
新館長は、メンズリブの活動を初期からずっと続けてきた中村彰さんだそうである。京都新聞記者をやめたあと、さまざまな講座の講師、大学の非常勤講師などをつとめている方だ。「メンズリブ研究会」には2人の中村さんがいたので、私は、年下の中村正立命館教授を「正ちゃん」、新館長を「彰さん」と、名前で呼んでいる。といっても、彰さんとはほとんどおつきあいはない(正ちゃんは、私が紹介者になって講師をお願いしたり、ご自宅を訪問したり、したことがある)。
ふぅーん その(1)
今年に入って、すてっぷ理事のお1人とたまたま遭遇したとき、「まだ館長は決まらないのですか?」と質問した。「候補に挙がった方は複数あるが、決定には至っていない」との返答だった。
ここからは私の想像だが、館長選びはたぶん「女性」を念頭に置いて始まったはずだ。ただ、関西で女性問題に関わってきた人の多くは、三井裁判の支援者であったり、桂さんの研究会仲間や知人友人だったりすると思われるので、あえて「火中の栗を拾う」立場に立とうという人が出てこなかったのではないだろうか。男性に範囲を広げることで、彰さん(すてっぷとのかかわりもある)が候補に挙がったのだな、と。
男女共同参画施設なのだから、館長が男性であっても問題はない。とりわけ、従来の「男らしさ」を問い直す活動を続けてきた(現在も活動中)人という意味では、適任でないことはない(笑)。ただ彰さんはジャーナリスト出身なので、事務局長的仕事(かつては豊中市職員が担当していた)をこなすのは難しい。センターの看板&企画を主に担当することになるのだろうが、そういう意味では、三井さんの果たしていた任務に近い。
ふぅーん その(2)
裁判の支援者を館長に据える裏にはどのようなかけひき(?)があったのだろう。彰さんはいかなる経緯と立場/判断で、館長を引き受けたのだろう。この点に関してはちょっと意外だったので、次回の評議会(5月ごろ?)ではぜひ確認したいものだ。
* * *
それどころではない(かもしれない)話=すてっぷが現在の半分のスペースに?!
前回の評議会でびっくりしたことがあった。豊中市の行財政改革のため、豊中市が賃借していたビルや土地を所有者に返還することが決まり、それに伴って施設の移動・統合などが行われるという。その一環として、とよなか国際交流センターが、すてっぷの6階部分に引っ越してくるというのだ。
数年前、(財)とよなか国際交流協会と(財)とよなか男女共同参画推進財団を合併させて一つにする、という案が浮上したことがあった。その「説明会」には私も参加し、異質な2組織の合併に異を唱えた。
今回の「決定」は、当時の圧倒的な批判を受けて、財団組織は別々のまま、「施設の有効利用」のために、国際交流センターを移転させるのだという。議会に諮ったのではなく、財政再建プランの一環として行政サイドで決めたことで、これから、関係各所で説明会を開始する、と。
すてっぷ職員の方々に「相談はあったのですか?」と質問すると、揃って首を横に振り、「寝耳に水でした」と。どうして抵抗しないのか、と重ねて問うたところ、「(賃借施設や土地の返却、施設の移動・統合によって)6000万円の経費削減になると言われると、それだけのお金を出せるわけでもない我々としては何も言えない…」と。
うーん。ハシモト知事出現によって大阪府の施設に対してはこれから「大ナタ」が振るわれることになるわけだが、豊中市はとっくにそれを「先取り」していたというわけか。計画によれば、移転の実施時期は2年後が予定されている。
都市計画や自治に関して私はまったく無知なのでものの言いようがないが、個別の運動体や財団やNPO、NGOが、それぞれの主張をバラバラに展開しているだけではどうしようもない時代がきていることだけは分かる。とどのつまりは、「人口減少のみならず、経済力も国際的影響力も弱まり続けるであろうことは間違いない日本国の『おだやかな衰え方(?)』、そして、その中で『おだやかに生き続ける』ための自治のあり方」を全体として提起していかなければならないのだ。
そのような「大きな枠組みで時代をとらえて今後のあり方を提起する」仕事の中心は、私たちより数世代下の若い人たちに担ってほしいなー。