その1)運命論?(笑)

 安倍晋三殺害の動機がほぼ明らかになっている。

*現行犯逮捕された加害者の母親は、夫と祖父を亡くした後、統一教会に入信し、お金を貢ぎ続けた結果、自己破産に追い込まれた。

*統一教会は文鮮明の死後、肉親間の後継者トラブルで分裂した。

*加害者は、一時は統一教会員だったが、脱退後、分派に入信した。この分派は武器(銃)の所持を賛美している。

 ただし、分派関連の報道に対しては、分派の日本代表がウェブサイトで発表した声明で、加害者とは「接点も関係も一切ありません」と関係を否定しており、銃の賛美については、「アメリカに本部を置く当協会においては、そのアメリカ合衆国憲法修正2条に認められた自由と安全を守るために銃を保持することは重大な権利となっていることを知っております。当協会は日本国憲法の下で法を遵守し、違法行為を行っているということは、一切ありません。」としている。

 興味深かったのは、ウェブサイトに掲載されている6月17日〜7月26日の「祈祷項目」として、次の2つが並んでいたことだ。

 ……………引用開始……………
6. 再び、トランプ大統領がトランプ将軍として立ち上がるように
7.岸田新政権が中国共産党の対日工作を警戒して、自主防衛を強化するように
……………引用終了……………

 「トランプ将軍」だとか日本の「自主防衛強化」だとか、戦争好きそうな項目が並んでいる。政治的な立ち位置も明確だ。

 統一教会分派のサイト
 https://www.sanctuary-jp.org/(リンクは張っていない)

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 地上波テレビや大手日刊紙は、母親が入信した宗教団体の名前を伏せ、加害者は、その団体と安倍晋三に関係があると思い込んで犯行に及んだとしている。

 週刊誌やウェブメディア、海外報道などではすでに宗教団体=統一教会と明記されている。そして、統一教会(勝共連合)との関係は、安倍晋三の祖父である岸信介の時代から「有名」だった。

 加害者はいっとき統一教会に入信していたというのだから、安倍晋三と統一教会の関係が「思い込み」ではなく「事実」だと、わかっていたことだろう。

 旧統一教会の奈良教会のウェブサイトは「メンテナンス中」でチェックできなかったが、その場所は、事件の起きた近鉄・大和西大寺駅のすぐ近く。マピオンによると、駅から徒歩7分となっている。
 もしかして、加害者の母親は、ここに通っていたのだろうか???

 ついいましがたのNHKニュースでは、加害者が、この教会に事前に銃を撃ったと「供述」しているとの報道があった。

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 安倍晋三の応援を受けていた立候補者は、自分のせいでと泣き崩れたそうだが、安倍晋三が遊説先を長野から奈良に変更したのは、彼のせいではない。

 当初応援を予定していた長野の立候補者(ものまねタレントらしい)が、過去に「不倫相手が妊娠した際、中絶同意書に住所や氏名を偽って記入した」件がスクープされ、本人もそれを事実と認めたからだという。

 笑ってしまった。自民党は「著名人」というだけで、政治能力は「?????」なタレントやら元アイドルやらを立候補させているが、その1人の「私文書偽造」がスクープされ、ここに行ってはまずいと、急遽、前日の夜に行き先を奈良に変更した。午後は京都に来る予定だったので、ちょうどいいと思ったのだろう。

 この判断が裏目に出て、こともあろうか、加害者が地元で襲撃するチャンスを作ってしまった。もしもあのとき、と、「たられば」を連発して悔やんでいる人たちも多いことだろう。

 私は運命論者ではないけれど、安倍晋三は安らかに最期を迎えられない運命だったのかねぇと、つい、呟いてしまった。

 <中断>

 このタイトルで書きたい内容を書き切らないうちに、参院選の開票速報が始まった(苦笑)。

 中1(13歳)から続く選挙フリークゆえ、続きは明日以降に書くことにする。
 悪しからず。